ゆっくり、じっくりと･･･

海外に数年住んでいた経験から、日本は「四季」という素晴らしい自然からのギフトを堪能できる国だなぁとしみじみ思うことがあります。

今の季節は冬枯れを堪能する楽しみもありますが、もう一つ、楽しみにしていることがあります。それは自然の静けさのなかに、ゆっくり、じっくりと変化する自然のエネルギーを感じ取ることです。

例えば写真のスイトピー。タネまきをしたのは、10月半ばでした。1枚目の写真は半月後の11月はじめのものです。ひょろひょろしていて、これからやってくる寒い季節に耐えられるかな～と、心もとない姿です。1カ月半たった現在(写真2枚目)は、茎も太くなり、葉が広がってお日様をたくさん浴びられるようになり、冬に耐えられる力強さを感じ取ることができます。スイトピーは、寒い冬にこのような、ひそかな生長を日々積み上げ、6月くらいになって、やっと私たちにその花を見せ、その香りを楽しませてくれるのです･･･。けなげです。

誰に気付かれることなく、ひっそりと、必ず次に来る春へ向けて準備している草花を思うとき、いとおしさや、尊敬の気持ちが湧いてきますし、自分もそんな風にひたむきに生きることができれば、なんて考えたりします。日々の出来事に追われて、あくせくしていますが、ゆっくり、じっくりも大切ですね･･･。

2009.12.04